UPDATE:29.Dec.2000 |
■12月28日
ヨーロッパの人々の挨拶には、非常に愛情がこもっている様に感じる。元農耕民族である我々日本人の目から見ると、特にそう思える。スキンシップを伴う挨拶がそれだ。かつて狩猟民族であった彼らの祖先は、普段の生活で動物に襲われる危険性があった。また他民族が入り乱れる大陸である為、戦争などで容易に命を落としかねない状況にも遭ったのだろう。だから別れ際には「また会おうね。元気でね。」と言う意味を体で表現し、また再会の暁には「お互いまた会えたね。お互い生きてるね。嬉しいよね。」と言う、お互い一生懸命がんばって生きてる「生」の喜びを共有する意味も含まれているに違いない。さて我々は、明日にはこの馴染みあるテロッシェを出発し、パリに向う。来るべき新たな戦いに備えて。そして全てが終わったら、「生きてる」喜びと「勝利」の誇りを感じられますように。ちなみに画像は、TEAM SUGAWARAのオールメンバー。明日からも、がんばっていきまっしょい。(山口恭平)
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■12月27日
ルマンテロッシェでの滞在も残すところ僅かになりました。チーム菅原、若年層メンバーによる本日の日替わりレポートは、宮澤潤一郎がお送り致します。小生にとってのパリダカのエアメカは、夢であり目標。だからと言う訳じゃ有りませんが参加が決まった時、不安と、気合い(期待)が入り交じった...今までの人生で経験のした事のない思いでした(です)。実際、ここ、ル・マンに到着し、今年度のチーム菅原のメンバーと会いかなり(凄く)安心したのが正直なところです。今も別の意味で素晴らしい経験をさせてもらっています本当に...チーム菅原のメンバーの若者(いや〜馬鹿者?)との和気藹々とした中にある信頼関係と面々の行動力でこちらの生活を順調かつ爽快に送れている気がします。言うまでもなく、やることは他人以上にやるメンバーのなかでここルマンでの作業も順調に終え、残すは、本チャンでカミオン総合優勝ゲットし、新世紀の幕開けを華やかに飾る事のみです。まぁ〜今年は、「ブッチババンボー」って感じですかね〜日野自動車TS室、地元悪友の方々応援よろしくお願い致します。いつもお願い事ばかりですいませんね〜...明後日は、車検明日は、最終調整です。ちなみに、今日の写真は最近日本にも進出したという本場フランスにあるカルフールの店内の写真です。いや〜本当にでかかったです。(宮澤潤一郎)
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■12月26日
今日は写真をみてのとおりレンジャーの撮影に行ってきました。小雨が降っていましたが、みんなの顔は晴れています?でも、このあと楽しい楽しいハプニングが・・・。でも、そのハプニングはおいておいて、今日は私の取って置きの思い出話しです。私は今まで何回かWRCなどの海外ラリーへメカニックとして参加したことがあるのですが、ラリーレイドは今回が初めてです。いつも海外での滞在期間が短いため、スタートまであわただしく準備に追われているのですが、今回は初めてこんなにゆったりと仕事が出来ています。今までの事を話すと、例えば現地についたその時から徹夜だったり、帰る日までほとんど夜12時前に食事出来たことがなかったり、使うお金は1回2ドルの洗濯機代だけだったり・・・でした。だから今回来て、パーティや買い物をしたりとはっきり言ってこんなにのんびりしていていいの?と思っています。でも、本当にいい仕事をするにはこのくらい気持ちにゆとりがないとダメなんでしょうね。(石橋 香織)
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■12月25日
今回は、仕事場を離れてワインのお話でも。昨日、カーブに行って来ました。そこはフランスで先祖代々受け継がれている洞穴のようなワイン庫で、「ワインを目覚めさせない」との理由で、明かりはロウソクだけ、大きな音をたててはいけないといったフランス人にとってはとても神聖な場所ということです。そんななかで、カビとホコリにまみれたボトルから注がれるワインを飲んだのですが、言葉では言い表せないほどの大きな感動のようなものを受けました。ワインを「飲む」というだけではなく、その場の雰囲気も飲む(楽しむ)といった感じで、例え同じワインを日本で飲んでも同じ味を味わえないと思います。日本ではフランスワインをはじめ様々な外国産のワインが売り出されていますが、もしそれらのワインを現地で飲んでみたら全く違う異なる印象を受けるのではないかと思います。たとえフランスワインでも、このような穴ぐらで飲むことと日本で流行のように飲んでいることとの大きな違いに、この薄暗い穴ぐらのなかでワインを飲みながらいろいろと考え込んでしまいました。(でも、写真は仕事中。:小石沢彰)
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■12月22日
皆さん、ちょっと見にくいですがこれが今年の秘密兵器です。屋根に大きく日野自動車のロゴとクリーン・ディーゼルの文字が光ってます。世界に先駆けて日野自動車が『黒煙の出ないラリーカー』を登場させるわけですから、これくらいのアピールをしないと意味がありません。パリダカではヘリコプターからの映像がメインですから、煙が出てない&クリーン・ディーゼルの文字により世界中に日野自動車を大きくアピールすることになるでしょう。黒煙を出さないレンジャーが砂漠を駆け抜ける。こんな夢のような映像が日本で放映されないのが残念ですが、この映像を見た人は驚きの声をあげることになりますよ。きっと。
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■12月21日
アラコチームのCAMION HINOに逢いに、早朝6時にガレージを出発した我々は一路パリへと向かいました。アラコチームがフランスの本拠地としている工場までは片道約250km。パリの通勤ラッシュに引っかからないように早朝の出発となったわけです。アラコチームのメインとなる2台のトヨタ・ランクルをサポートするのがランクル1台にカミオン2台。そのカミオンの内、クイックサポートとして活躍する車両が日野のカミオンです。この車両は'97年のダカールラリーで日野自動車が総合1・2・3位を独占した時に3位に食い込んだ車両で、その信頼性は折り紙つき。約2ヶ月ぶりに再会したレンジャーは、真っ白に塗装され、幌も新品となり、見違えるほどに仕上がっておりました。あくまでもサポートとして縁の下の力持ちとなるわけですが、次回は2台の日野カミオンが出場します。注目です。
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■12月20日
今日は朝から体重測定。といってもレンジャーのですから、『カンカン』といった方がイイですね。毎年、スペアーパーツやスペアタイヤなどを積み込み、レースと同じ状態にして測定に行くようにしているので、『カンカン』=『準備万端』といったところでしょうか。ちなみに、いつのことだか忘れてしまいましたが、スタート前にバタバタして『カンカン』に行けなかった、なんてコトもありました。で、肝心の測定結果ですが、燃料満タン状態(700リットル)の補正値をいれて昨年比-50kg。今年は新たにDPFシステムを搭載しているので、上出来の結果といえるでしょう。昨日に引き続き行った最高速テストの結果も上々で、とっても楽しみになってきました。
P.S.今日の画像はミトンの孫娘マリオン。たまにはこんなのもイイでしょ。
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■12月19日
はじめに断っておきますが、今日の画像は見なかったことにして下さい。この画像。パッと見たところは何の変哲もないものですが、よく見ると、とんでもない数値が含まれております。まあそれは解った人だけのお楽しみ・・・ということで、今日はこの画像とはまったく関係のない(?)お話。つい最近、この近辺に高速道路ができたのですが、まだ一部しか開通していないとあって、普段はガラッガラ。『これ幸い』と目を付けた我々は、有料の最高速テストコースとして一時使用させてもらいました。その結果はというとご覧の通り。『今回の改良で200km/h近くはいくんじゃないか?』と意気込んでいたのですが、結果は6速/3200回転で170km/h。まあ、条件が揃えばある程度はでるでしょうが、十分な数値ではあります。一瞬のうちに抜き去ってしまった善良なフランス人の方々に、ちょっとしたご迷惑をお掛けした、昼下がりの出来事でした。
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■12月18日
2日間もあくとずいぶんとお久しぶりの気がしますが、皆さんお元気でしょうか?日本でどんなニュースがあろうと、ここテロッシェにはまったく関係がなく、穏やかな日々が、さも当然のように過ぎていきます。この週末は何をしていたかというと、半分が仕事で半分が自由行動といったところで、各々、観光をしたり、買い物をしたり、運転の教習をしたり、はたまた友達の家に行って飲み潰れたりと、つかの間の休息をエンジョイしていたワケです。で、車両の方はというと、順調に整備が行われ、おそらく今週の半ば頃には、すべての準備が整うことでしょう。パリダカまで2週間。もう、本当に押し詰まっているのですが、ここで感じる時間はとても穏やかで、のんびりしたもの。でも、これがあるからこそ、パリダカへのパワーが蓄積されるワケです。
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■12月15日
テロッシェは今日も澄み渡る青空が広がり、我々の整備の方も順調にすすんでおります。このペースでいけば予定より早く準備が整うことでしょう。それもこれも2人の助っ人のおかげです。ちなみに我らが誇る強力塗装部隊(ハカセと山口)は1週間に及ぶ塗装作業も最終段階に入り、今週中にはガレージ全体が真っ白になる予定だそうです。と言っても、ガレージの大きさがハンパではないので、これはかなりの重労働。毎日、ペンキで髪の毛を白く染めながら、せっせせっせと壁塗りに励んでおります。まあそれはいいといて、昨晩、バイクで出場する三橋選手がテロッシェ入りしています。順調に走ればかなり良い成績を残すハズなので、皆さん要チェックですよ。あっそうそう、バイクの引き取りも済み、順調にガレージ入りしてますので、関係者の皆様ご心配なく。
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■12月14日
さて、昨日は石橋さんの活躍ぶりをお伝えしましたが、実は昨晩、今回エアメカニックを担当して頂く日野自動車の宮澤潤一郎さんが、テロッシェ入りしています。『パリダカをやりたくて日野自動車に入社した。』という彼は、今回が初めての参加になるのですが、非常に頼もしく、我々にとって大変心強い助っ人であります。早速、今日の朝からレンジャーの整備に入ってもらいましたが、自ら手荷物で持ってきたクラッチ交換やトランスファーのマウント交換、はたまたPSポンプ交換など、石橋さんと一緒にテキパキとこなしてもらっています。ちなみに宮澤さんに石橋さん、ボクと山口はみんな花(?)の'72年組(石橋さんは'73年の早生まれ)。最近何だかこの世代が多くて、みんな頼もしいです。(ウチら以外。。。)そう言えばエンデューロで活躍してる田中ユキちゃん('72年組)、来週のニュースステーションに生出演決定だって。
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■12月13日
今日のフランス便りを担当するのは、パリダカにメカニックとして出場したいという大きな夢を持ち今回同行している石橋香織さんです。ガレージではそのガンバリぶりに、チーム員全員が頭が下がる思いです。それでは、彼女のコラムをどうぞ。
フランスに来てから、今日で5日。パリダカールラリーに行きたいという私の長年の夢にかなり大きな一歩を踏み出したはずなのに、まだその実感がありません。今回私がフランスに来れたのは菅原さんのご厚意でメカニックとして同行させて頂けることになったからです。整備士になってから、こんな大きな車を触るのは初めてのことで、カミオンから学ぶことはたくさんあります。11日港へカミオンを迎えに行ってから、まだ3日なのに沢山のことを教えてもらいました。日本へ帰る頃には、小さな私も大きく成長できるといいな。(石橋 香織)
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■12月12日
今日の夕方に新しくなったレンジャーに初めて乗りました。新しい触媒の排気抵抗がどの程度なのかということと、デフのギャ比を変えたことによるフィーリングを確かめるために、ある場所にテストに行ってきたのです。そのある場所とはルマン24時間レースで使われているユノディエールの直線です。普段は公道として使用されている直線で、毎年、最高速テストをしてるのです。日本では一般道路で最高スピードテストなんて考えられないですけど、もしポリスが来て捕まっても我々チームは許してもらえる程ここでは有名なんですよ。日本では無名ですがルマンでは新聞の一面を飾ったりTVに出たり壮行会には200人も集まってくれるモータースポーツを理解してくれる居心地の良いところです。頑張りますので日野を応援して下さい。(菅原 義正)
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■12月11日
皆さん大変お待たせいたしました。本日からはフランスより現地の最新情報を毎日お伝えしていきますので、お楽しみに。ちなみに日本との時差が8時間あるので、日本時間の早朝(7時くらい)に更新予定。朝のひとときの楽しみとして是非是非、毎朝チェックして下さいね。で、いきなりですが、今年のフランスはとにかく快適です。いつもは動けないほどにトレーナーやジャンバーを重ね着しないと耐えられない寒さなのですが、今年は日中の気温が15度程まで上がり天気も良く本当に快適です。そんな中、今日は船便でフランスに到着したレンジャーを引き取りに、はるばるルアーブルの港まで行って来ました。我々のガレージがあるル・マンからルアーブルまでは片道250km。まだ日の昇っていない朝8時にガレージを出発し、絵に描いたような朝焼けを右手に見ながらルアーブルへと向かいました。ノルマンディ地方の田園風景がどこまでも続く県道をひたすら走り、昼前にはルアーブルに到着。車両引き取り時には恐ろしいほどの突風に見舞われましたが、いつも通りの簡単な通関を済ませたレンジャーは快調そのもので、7時前には無事ガレージに到着しました。やっぱりレンジャーがガレージに入ると、雰囲気がガラッと変わります。明日から忙しくなりそうです。
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