OVER 10 LITTER CAMION

TEAM KAMAZ MASTER  /  KAMAZ 4326 (ロシア)  http://www.kamazmaster.ru/
豪快なジャンプや四輪ドリフトといったド派手なアクションで、今やパリダカの代名詞的存在となったカマズ。参戦当初はリタイヤを繰り返していたが、02年から5連覇を果たし、ここ10年で8勝という絶対的な強さを誇る常勝軍団へと成長を遂げた。中でもエースのチャギュインは通算6勝と抜群の速さで王者に君臨している。競技車両となる4326は830馬力の18リッターV8ツインターボを搭載したレース専用車両。

LOPLAIS TATRA TEAM  /  TATRA T815-2 (チェコ)  http://www.loprais.cz/
パリダカで優勝6回、2位4回、3位2回を獲得した伝説的ドライバー・ロプライスが率いる古豪チーム。ロプライス自身は06年限りで現役を引退。しかし、自ら開発を手がけた車両を甥に託した07年大会で見事3位を獲得し、古豪復活を果たす。1,000馬力までチューンアップしたKHD製16リッターV8インタークーラーターボを規定ギリギリまでミッドシップレイアウト化した現役最強マシンで優勝を狙う。

TEAM DE ROOY  /  IVECO Trakker EVO II (オランダ)  http://www.dakar-derooy.com/
80年代のパリダカで1,200馬力のツインエンジンを搭載した最強カミオンを率いて話題となった名物ドライバー、ヤン・デルーイが02年大会より復帰。初年度は6位と奮わなかったが、その後は年々体制を強化し、800馬力オーバーの新型車両を続々と開発。毎年、優勝争いを繰り広げるも、詰めの甘さが目立ち、復帰後の優勝は果たせていない。09年限りでヤン・デルーイが引退を表明し、息子・ジェラルダスにチームを託す。

TEAM GINAF RALLY POWER  /  GINAF X2222 (オランダ)  http://www.ginafrallypower.nl/
四輪独立懸架のシャーシユニットに950馬力を発揮するキャタピラー(CAT)製18リッター直6ターボを組み合わせた文字通りのモンスターカミオン。車両総重量は9,500kgでトンあたり100馬力を誇り、圧倒的なパンチ力は他の追従を許さない。10年にはサテライトチームを含め7台がエントリー。ワークスカー2台が3、6位に入賞し、念願の表彰台に上がる。

TEAM PETROBRAS LUBRAX & TEAM LIVE SCORE  /  TATRA T815 (チェコ)  http://tomastomecek.cz/
TATRAブラジルの石油公社・ペトロブラスのスポンサードを受け参戦を続けるタトラのサテライトチーム。ブラジル人のデ・アヴェゼベドとタトラの元ワークスドライバー・トムチェクとのコンビで毎年、優勝争いを繰り広げていたが、協力体制を保ちつつ、05年度からトムチェクが独立。空冷19リッターV12ツインターボを搭載する車両は旧式で、近年のパワー競争からは遅れをとっているが、ドライバーの経験は共に豊富でルートが厳しくなれば侮れない存在だ。

TEAM KM-RACING  /  LIAZ 111.154 (チェコ)  http://www.martinmacik.cz/
LIAZタトラのロプライスチームとの協力体制で03年から参戦を続けるリアズは地味な存在ながら年々、着実に戦闘力を向上させている。07年大会では序盤からトップ10に食い込む速さをみせたが、惜しくもマシントラブルで結果は残せなかった。09年には10リッター以下クラスにエントリーしたが、10年大会ではエンジンを変更しオーバー10リッタークラスに復帰。長年の経験を活かした安定した走りで総合4位を獲得した。

VEKA MAN WITH A MISSION  /  MAN TGS 18.480 (オランダ)  http://www.veka-racing.nl/
MAN豊富な資金力を武器に立て続けに完成度の高い新型車を開発し、07年にマンのワークスチームとして総合優勝を遂げた赤いマシンが、オランダのVEKAグループの支援を受け復帰。10年にジナフを駆り3位に入ったヴィレットと経験豊富なエスターを擁し、常勝軍団・カマズを倒した800馬力オーバーの完成度の高いマシンで表彰台を狙う。

UNDER 10 LITTER CAMION

FINSTRAL RALLY TEAM  /  MERCEDES AXOR (オランダ)  http://www.finstral-rally.com/

07年大会から本格参戦をはじめた新興チームであるが、500馬力を発生する直6、7.2リッターのエンジンを搭載し、平坦路では大排気量のモンスターカミオンに迫る速さをみせる。悪路走破性ではまだまだレンジャーに及ばないが、年々、力をつけてきており、いまやレンジャーの最大のライバルである。打倒日野に向け、車両開発に余念がない。

AXOR

MERCEDS UNIMOG U500 (ドイツ)

新型ウニモグU500はパリダカ以外のラリーレイドにも積極的に参戦し、年々、戦闘力を向上させている。もともと悪路走破性には定評があり、エンジンをチューンした現行車はレンジャーに匹敵する速さをみせる。近年、繰り広げられたレンジャーとの死闘は記憶に新しい。レンジャーにとっては依然侮れない存在だ。

UNIMOG

MAN M2000 (ドイツ)

97年に日野レンジャーを駆り総合優勝を果たしたJ.P.ライフが自らハンドルを握り、車両開発を担当。トライアンドエラーを繰り返しながら、熟成を重ねてきた。マンはライフが開発した450馬力のスペシャルモデルを市販しているため、各チームのクイックアシスタンスという位置づけで、毎年20台ちかくがエントリーリストに名を連ねる。

MAN