STAGE-111/17 SABHA-WAW EL KEBIRTOTAL 469km(S.S. 146km)

いよいよスタートしたリビアステージ
まずはショートステージを慎重にクリアし、T4−1クラス首位堅持

 
チェックに余念のない矢口メカ。
ワウエルケビールのビバークで下回りのチェックに余念のない矢口義光エアメカニック。
拡大写真>>>
 16日午後にリビアのサバへ飛んだエントラントたちは、空港のビバークで車両を受け取り、ラリーは17日朝から5日間のブランクを経てやっと再開された。これから23日のカイロ到着までここリビアからエジプトを舞台に7ステージが後半戦として行われるが、エジプト国境付近でニジェールでのテロに失敗した武装組織が待ちうけるため、国境近辺のSSは再びキャンセルされるとの噂もある。
 今日のSSは146キロと短く、コースも丘陵に沿った堅い一本道を行くもの。チームスガワラでは、あえてここで全力アタックをせず、休息日で行った整備箇所の具合や車両の様子を見ながら慎重にこなし、SSを10番手で終了した。といってもタイム差はトップと十数分で、総合順位ではT4−1クラスの首位を堅持している。ワウエルケビールのビバーク到着後は矢口エアメカニックが中心になって点検作業を改めて実施。明日からは3日連続で600キロを越えるロングステージが砂丘を含む難易度の高いコースで行われる上、明日、ワハのビバークはエアメカ不在のマラソン行程と、後半一つ目の山場に向けての準備万端といったところだ。チームスガワラではタイヤもあえて舗装路などでのグリップがやや低くても砂地で威力を発揮するタイプをチョイスしており、これからのステージが腕とクルマの見せ所。長ければ長いほど真価を発揮するというベテランの味に期待がかかる。

■チームクルーのコメント
菅原義正 ドライバー・菅原義正
 いやあ、やっとはじまりましたね。ラリーの基準時間はダカールの現地時間のまま(GMTプラスマイナス・ゼロ)エジプトまで行くんですが、現地時間ともう2時間の時差があるんです。だから、今日もラリータイムの3時半にSSをスタートして走っているうちにみるみる暗くなっちゃう。これは大きなハンデだし、だいいち危険性も高まるから、ちょっと考えて欲しいです。
鈴木誠一 ナビゲーター・鈴木誠一
 体調もクルマも快調です。今日のような堅い路面では我々の選んだ砂優先のタイヤはちょっとグリップが足りないみたい。タイヤサイズと車両重量の関係もあるんでしょうが…。
菅原照仁 ナビゲーター・菅原照仁
 サバのビバークは結構寒くて、テントには夜露がついてました。もっと寒いところではテントに氷が張るそうですから、まだいいんでしょうが。今日のナビゲーションは一本道でつまらなかった。ペースを抑えてたのでライバルにもすんなり抜かれるし、まあ明日から長いですから。
矢口義光 エアメカニック・矢口義光
 いやあリビアは寒い。蚊が多いのには閉口したけど、やっぱりニアメの暖かいのがいいなあ。作業してても温まらないですよ。日は妙に早く(ラリー時間では6時前に)沈んじゃうし。この国に来たのは初めてですけど変な感じ。ともあれ、明日がマラソン行程なので、今日はばっちりがんばります。

■カミオン部門暫定SS順位(第11日目終了後)
順位 車番 部門 ドライバー 車種 総合タイム
1 416 T4-3 F.カビロフ カマズ 1h 05' 37"
2 409 T4-3 V.チャギュイン カマズ 1h 07' 25"
3 408 T4-3 A.D.アゼヴェド タトラ 1h 09' 47"
4 407 T4-3 K.ロプライス タトラ 1h 11' 16"
5 418 T4-1 J.P.ボゾネ メルセデス 1h 17' 16"
6 404 T4-1 K.バウエール メルセデス 1h 18' 13"
7 414 T4-3 B.スクレノフスキー タトラ 1h 18' 40"
8 421 T4-1 R.ジンブル メルセデス 1h 19' 06"
9 415 T4-1 J.P.ライフ マン 1h 23' 25"
10 400 T4-1 菅原 義正 日野スペースレンジャーFT 1h 23' 47"

■カミオン部門暫定総合順位(第11日目終了後)
順位 車番 部門 ドライバー 車種 総合タイム
1 409 T4-3 V.チャギュイン カマズ 28h 55' 03"
2 408 T4-3 A.D.アゼヴェド タトラ 29h 37' 30"
3 416 T4-3 F.カビロフ カマズ 29h 46' 01"
4 407 T4-3 K.ロプライス タトラ 29h 55' 24"
5 400 T4-1 菅原 義正 日野スペースレンジャーFT 30h 37' 18"
6 414 T4-3 B.スクレノフスキー タトラ 31h 09' 52"
7 404 T4-1 K.バウエール メルセデス 31h 49' 55"
8 418 T4-1 J.P.ボゾネ メルセデス 33h 14' 08"
9 421 T4-1 R.ジンブル メルセデス 33h 46' 31"
10 415 T4-1 J.P.ライフ マン 34h 13' 54"
 ※ カミオン部門(T4)のクラス分け
T4−1: フロントエンジン(標準)搭載の4輪駆動車
T4−2: フロントエンジン(標準)搭載の6又は8輪駆動車
T4−3: ミッドシップエンジン搭載車