パリダカで前人未踏の7連覇(クラス1)を達成し、リトルモンスターの愛称で親しまれている日野レンジャー。アフリカを誰よりも速く駆け抜けるためにだけに進化した日野レンジャーの知られざるポテンシャルを一挙大公開です。
■日野スペースレンジャーFT車両スペック
エンジン
型式J08C-T1 ターボインタークーラー付き
排気量7,961cc
最高出力260ps/2,700rpm
最大トルク76kgm/1,600rpm
トランスミッション前進6段 副変速機付き
車両重量8トン
燃料タンク容量700リットル
タイヤ14.00R20 リヤシングル CTIS(空気圧調整システム)付き
現在パリダカに参戦している車両は97年大会で史上初のカミオン部門1・2・3フィニッシュを飾った1号車に改良を加えたもので、レンジャーの悪路用パートタイム4WD車FTシリーズがそのベース車両となります。FIAのホモロゲーションを取得したFT1JGB-LD型にレギュレーションで定められた改造を施した完全なラリー仕様モデルとなっています。
■エンジン
J08C型インタークーラーターボエンジンは最大回転数高回転化、噴射ポンプ調整など規定に準じたファインチューニングが施されており、レッドゾーンまでストレスなく噴けあがります。扱いやすさに加え、その耐久信頼性は絶大です。ちなみに最高速は170km/hに達します。
■UCSシステム
世界に先駆けて黒煙除去装置を搭載し、環境にやさしいレースカーを提唱してきた我々は、新たに東京都環境確保条例の基準をクリアしたユニバーサルキャタシステムズ社製のUCS(粒子状物質減少装置)を搭載し、パリダカに挑戦します。
■サスペンション
道なき道で争われるパリダカではサスペンションのセッティングが勝負を左右するといっても過言ではありません。我々は毎年、改良を加えたホリキリ社製のマルチ式リーフサスペンションを使用しています。
■ショックアブソーバー
悪路走行に備え、カヤバ社製のツインチューブ式ガス入りショックアブソーバーを各2本づつ装備しており、8トンちかい車重を制御しています。
■空気圧調整システム(CTIS)
走行中に室内からの操作でタイヤの空気圧が調整できる優れものです。ラリー中は0.8から3.0キロ圧ぐらいの範囲内でナビゲーターが絶えず調整しています。右側の画像に写っているボタンで操作が可能です。
PART2/リアボディ、燃料タンク、フォグランプなど
PART3/室内編