
26日は車検の一日目。いよいよ2002年ダカールラリーの公式日程がはじまった。パリからオートルートA1で約170kmほど北上した、ベルギー国境に程近い地方都市、アラスが今回の車検〜スタート会場となる。朝方、雪で真っ白な路面に気を遣いながら、テロシェのガレージを出発したチームスガワラの日野スペースレンジャーFT、競技車両とアシスタンスカミオンの2台は昼頃には、会場となる市内の国際展示場に到着。当然ながらアラスで車検が行われるのは初めてとあって、多くの人々が見学に訪れており、見なれない日本製トラックにも好奇の目が注がれていた。今日は13年ぶりにパリ・ダカに復帰するヤン・デルーイのダフなどカミオンクラスもチームスガワラのライバルと目される車両が数台車検を受けたが、明日予定されているカマズとタトラは、いずれも北方からのルートが雪に閉ざされている由で到着は予断を許さない状況という。
そんな中、いつものように書類手続きに時間が掛かり、レンジャーが車検場に入ったのは、午後10時すぎ。キャブ内、エンジン周りなど、粛々とチェックは進んだが、結局何の問題もなし。2台とも無事終了し、すでに零下2度まで冷え込んだアラスの町を抜けてT4の400号車はパルクフェルメ、アシスタンスの600号車はアシスタンス用待機駐車場へと向かった。チームはアラスにとどまり、明日ヨーロッパステージの資料チェックなどを行ったあと、28日のスタートに備える。
カミオンドライバー・菅原義正
今朝はルマンのあたりが雪が積もっていてあちこちで交通事故も発生する状況。気をつけて走ってきましたが、ここも寒いですね。やっと車検を終えて、スタートラインにつけました。ここまでほぼ一年をかけて準備してきたので、本当に「やっと」という気持ち。60歳で20回目のパリ・ダカという節目を迎えましたが、これまで協力してくださった方々に報いるためにも、是非、好結果を出したいと思っています。
カミオンナビゲーター・松本尚子
3年ぶりにナビゲーターを務めるので、とても緊張しています。今回GPSの制限など、ナビにも難しいところがあるようですが、自分はGPSのない時代から経験があるので、それほど心配はしていません。
カミオンナビゲーター・鈴木誠一
メカニックとしては一番緊張する場面でもあるんですが、無事終わって安心しました。今回はエアメカさんがいないので、うちのチームとしては自分が全て担当することになります。でも二日連続のマラソンステージといった長丁場も却って楽しみにしているんですよ。
アシスタンスカミオンドライバー・菅原照仁
今回アシスタンスの関係で他チームの方を乗せるなど、構成が複雑なので、書類手続きに時間が掛かってしまいました。でも、アシスタンスクラスの車検そのものはほとんどフリーパスに近いもので、拍子抜け。こっちのレンジャーはフル積載でも全く重さを感じさせないですよ。