1月6日、ダカールをスタートしたレンジャーは、木立の茂るツイスティーなコースを順調にこなし、2日目には早くも2番時計をマークし、序盤はトップ3に食い込む走りで順調な滑り出しを見せる。しかし6日目、初の500kmを超すロングステージを終え、ニアメイのビバークに到着した選手達に「ラリーに対する大規模なテロが発生する可能性がある」という衝撃的なニュースが飛び込んだ。これにともない、主催者TSOは競技の一時中止を発表し、安全が保障されるリビアへの空輸作戦を実施し、ラリーは5日間のステージがキャンセルされることとなった。 1月17日、5日間のブランクを経てリビアのサバから競技が再開されたものの、残されたステージは僅か7ステージ。この時点で僅差の5位につけるレンジャーは、リビア、エジプトの砂丘地帯で上位進出を目指した。しかし、レンジャーが得意とする砂丘地帯は現れず、馬力勝負の広大な土漠地帯が続き、大排気量のカミオンに徐々に差を広げられてしまう。最後は6位のタトラにジワジワと詰め寄られたものの、気力を振り絞って総合5番手を死守し、クラス5連覇でギザの3大ピラミッド前にゴールを果たした。
1号車 菅原義正/鈴木誠一/菅原照仁 エアメカニック 矢口義光(日野自動車)