2010年ダカールラリーは、1月1日〜17日にかけてアルゼンチン〜チリで全行程約8,600kmにわたって開催され、日野チームスガワラは、日野レンジャー2台体制でトラック部門の市販車クラスに参戦。2号車(菅原照仁/鈴木誠一組)が、トラック部門総合7位、市販車クラス優勝、同クラス排気量 10リットル未満優勝を果たした。
レースは、前半戦から2号車が排気量10リットル未満の首位を争うと同時に、排気量を問わない市販車クラスでも上位につけた。後半戦初日には、2号車が市販車クラス、および排気量10リットル未満のトップに躍進。1号車(菅原義正/羽村勝美組)は、後半2日目に排気系トラブルのため惜しくも戦列を去ったが、2号車は後続との差をさらに広げ、改造車クラスの大型勢を含むトラック部門で総合7位の高順位、市販車クラス・排気量10リットル未満いずれも2位に大差をつけてゴールし、見事2冠を達成した。
ゴールセレモニーでは数千人の観客が熱狂的な声援を送り、ダカールラリーに相応しい賑やかさとなった。市販車クラス・排気量10リットル未満優勝のトロフィーを受け取った菅原照仁と鈴木誠一は、1号車の菅原義正と羽村勝美、5名のメカニックたちと共に手を振って声援に応えた。
今回、52台が出走したトラック部門の完走は28台。完走率53.8%の厳しい戦いだった。改造範囲の限られた市販車クラスでの勝利は、日野レンジャーの機動性や走行性能の高さ、信頼耐久性を実証し、日野グループの総合力を世界にアピールした。