2011/01/05 JUJUY-CALAMA
Liaison 554km / SS 207km  Total 761q

ダカールラリーの主戦場、チリに到着
手堅い走りでアンデス越えの高地ステージをクリア

4日、アルゼンチンの前半戦最終ステージとなるサン・サルバドール・フユイへの行程を無事に走り終えた日野チームスガワラの2台の日野レンジャーは5日、554kmの移動区間で国境を越えてチリに入国。この日のビバーク地カラマまで207kmのSSに臨んだ。

4日のステージでは2号車菅原照仁/鈴木誠一組がスタートから約100kmを過ぎたところで不慮のスタック。若干のタイムロスを喫したものの後から来た1号車菅原義正/杉浦博之組のアシストを得て無事脱出した。その後1号車に先行した2号車は総合28位/ 市販車クラス6位/排気量10リッター未満クラス3位でゴール。総合27位/市販車クラス5位/10リッター未満2位でSSを終えた1号車とともに 244kmの移動区間に入ったが、一般道の渋滞に巻き込まれて時間を要し、フユイへの到着は午後10時すぎとなった。明けて5日はアンデス越えの長い移動区間の途中で国境を越えたあと207kmのSSへ。路面は石混じりのグラベルで、今大会で初めてオフピスト(道から外れてなにもないところを走ること)区間も出てきてダカールラリーの主戦場に入ったことを感じさせる。また、SSスタート地点の標高は約3400mと高く、激しいアップダウンの末に約2400mのカラマのビバーク付近にゴールするという高地での戦いとなった。

このステージで2号車はトラック部門のSS総合30位/市販車クラス7位/排気量10 リットル以下クラス3位と健闘。1号車も同じく総合32位/市販車8位/10リッター未満4位と、ともに日野レンジャーが得意とする砂地のステージを迎えて序々に調子を上げつつある。この結果により2号車は累計順位でトラック総合の22位/市販車クラス5位/10 リットル以下クラスの2位、1号車も総合28位/市販車7位/10リッター未満3位につけ、これからの競技の山場でいっそうの順位浮上をうかがう体制だ。

国境越えの関係でアシスタント部隊は全競技者のあとから出発するよう義務付けられていたため、ビバークへの到着は夕方8時前となったが、5人の日野メカニックたちは疲れも見せずに整備場所の準備に取り掛かった。

※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


 
1号車ドライバー・菅原義正のコメント
4日はまたコースアウトしたりクラッシュしたトラックを複数見かけました。序盤戦のコースがトラックにとってリスクが高いことの証でもあると思いますが、我々はしごく順調です。今日(5日)はフカフカのフェシュフェシュがいっぱいあったり、山の中のガタガタ道だったり、まあ厳しいところでした。私は高地(低酸素)も全然平気なのでこれからの山場で頑張るつもりです。


 
1号車ナビゲーター・杉浦博之のコメント
2日に競技が始まって最初はペースを抑えていましたが、序々に調子を上げてきた感じ。ナビゲーションを含めてここまで問題はありません。


 
2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
4日はなんでもないようなところにずっぽり埋まってしまい、出られずにいるところに1号車が来てくれて助かりました。今日(5日)は大型のライバルの速さを改めて感じる場面が多かったのですが、前半戦の最終日(7日)には難しいステージが控えているのでチャンスと思っています。


 
2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
ブレーキシューの摩耗が早いのが気になっていたのですが、4日からは大丈夫そう。リアのスタビライザー径を太いものに交換したり、ブレーキの前後バランス調整装置をキャンセルするなど、細かい変更によってクルマのセッティングは仕上がってきました。


 カミオン部門SS順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 02:10:18
 2     502 カビロフ(ロシア) カマズ 02:12:36
 3     504 ロプライス(チェコ) タトラ 02:16:17
 4     507 エヒター(ドイツ) マン 02:21:26
 5     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 02:23:06
 6     508 アゼベド(ブラジル) タトラ 02:23:40
 7     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 02:26:59
 8     520 デュイステル(オランダ) イベコ 02:30:16
 9     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 02:32:08
 10 (1)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 02:32:13
 13 (2) (1) 516 エルフリンク(オランダ) メルセデス 02:40:44
 22 (3)   538 ベリーナ(イタリア) ジナフ 02:59:59
 25 (4)   517 ジュバンテニー(スペイン) マン 03:01:26
 27 (5)   514 オリビエラ(スペイン) メルセデス 03:01:54
 29 (6) (2) 556 ディルマーレ(イタリア) イベコ 03:02:37
 30 (7) (3) 526 菅原照仁(日本) 日野 03:05:29
 32 (8) (4) 513 菅原義正(日本) 日野 03:09:02
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります

 カミオン部門総合順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 11:49:16
 2     502 カビロフ(ロシア) カマズ 11:57:57
 3     504 ロプライス(チェコ) タトラ 12:01:52
 4     507 エヒター(ドイツ) マン 12:35:24
 5     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 12:41:02
 6     508 アゼベド(ブラジル) タトラ 12:53:36
 7     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 12:55:47
 8     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 13:01:26
 9     520 デュイステル(オランダ) イベコ 13:03:25
 10     503 ファンフリート(オランダ) マン 13:07:13
 11 (1)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 13:21:53
 14 (2) (1) 516 エルフリンク(オランダ) メルセデス 14:26:35
 17 (3)   538 ベリーナ(イタリア) ジナフ 14:51:24
 20 (4)   517 ジュバンテニー(スペイン) マン 15:12:05
 22 (5) (2) 526 菅原照仁(日本) 日野 15:14:15
 25 (6)   530 スクー(オランダ) ジナフ 15:23:21
 28 (7) (3) 513 菅原義正(日本) 日野 15:49:48
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


1号車菅原義正/杉浦博之組


1号車菅原義正/杉浦博之組


2号車菅原照仁/鈴木誠一組


カラマのビバークに到着した菅原義正と照仁