2011/01/06 CALAMA-IQUIQUE
Liaison 36km / SS 423km  Total 459q

本格的砂丘ステージで排気量10Lクラスをワン・ツーフィニッシュ
日野レンジャーの優れた機動性を生かして難関をクリア

6日はチリのカラマ〜イキケ。チリに入った5日からは道を外れてオフロードを走るオフピスト区間が登場。さらにこの日からは4輪部門とトラック部門が混走でスタートし、砂丘も通過するなど、本来のダカールらしいステージとなってきた。5日までは4輪部門のあとからスタートを切っていたため、これによりトラックがSSを走る時間帯が大幅に早まることになる。

423kmのSSはカラマ付近の標高3300m地点をスタートし、山を下りながら石混じりのバンピーな路面を行くもの。途中にはフカフカの砂地(フェシュフェシュ)があり、最後は2010年大会と同じ砂丘に入り、標高1000mから海岸のビバークまで僅か2.3kmで一気に下ってビバークの東側にゴールするという度胸試しのような区間が設定されていた。

トラック部門市販車クラスに2台の日野レンジャーで参戦している日野チームスガワラはこのステージで軽量コンパクトな車体の機動性を生かして躍進。2号車菅原照仁/鈴木誠一組が大型勢に分け入るトラック部門のSS総合9位/市販車クラス1位/10リッター未満1位を獲得。菅原義正/杉浦博之組の1号車も同じく総合15位/市販車3位/10リッター未満2位と健闘し、今大会で初のSSワン・ツーフィニッシュを達成した。累計順位については、2号車は累計順位でトラック総合の13位/市販車クラス2位/10リッター未満クラスの首位に浮上、1号車も総合19 位/市販車クラス4位/10 リットル以下の2番手にポジションを上げた。

明日7日はイキケからペルー国境付近まで北上してアリカへと至る。休息日を控えた前半戦の最終日だけに難易度の高い設定が予想されており、イキケのビバークで日野自動車ならびに全国の販売会社から選抜された5名のメカニックたちは入念な点検整備を行っていた。

※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


 
1号車ドライバー・菅原義正のコメント
今日の砂丘も落ち着いて走れました。やはり軽量でパワーのある日野レンジャーはこうした砂のステージで強さを発揮してくれます。溝の浅いタイプのタイヤをチョイスしていることも奏功したと思います。ともあれ明日は難関なのでペースを抑えてでも確実にゴールする所存です。


 
1号車ナビゲーター・杉浦博之のコメント
GPSのウェイポイントを通過しないとペナルティの対象なのですが、砂漠の中でラインを合わせて走るのは難しかった。おかげでポイントは全てクリア。砂丘での菅原ドライバーの走りは本当に慣れていて安心感がありました。


 
2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
(砂丘に入った)今日が我々にとってはスタートのようなもの。いつも通りのペースでミスなく頑張ってきました。バンピーで埃が酷いのには閉口しましたが、砂はイメージ通りで厳しくありませんでした。ポジションが大きく上がったのはライバルのミスコースが多かったのも一因と思います。


 
2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
GPSのウェイポイント通過と認められるポイントの半径距離が3kmから800mに狭められたため、ナビは大変でした。標高の高いところで負荷の高い区間もありましたが、電動ファンを使ったら水温は思ったほど上がらず、安心しました。


 カミオン部門SS順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     502 カビロフ(ロシア) カマズ 05:41:11
 2     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 06:01:16
 3     504 ロプライス(チェコ) タトラ 06:02:36
 4     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 06:03:36
 5     507 エヒター(ドイツ) マン 06:06:59
 6     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 06:27:13
 7     508 アゼベド(ブラジル) タトラ 06:28:55
 8     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 07:20:24
 9 (1) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 07:27:10
 10 (2)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 07:36:56
 15 (3) (2) 513 菅原義正(日本) 日野 08:13:57
 20 (4)   517 ジュバンテニー(スペイン) マン 08:41:35
 23 (5) (3) 516 エルフリンク(オランダ) メルセデス 09:45:30
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります

 カミオン部門総合順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     502 カビロフ(ロシア) カマズ 17:39:08
 2     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 17:52:44
 3     504 ロプライス(チェコ) タトラ 18:04:28
 4     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 18:42:18
 5     507 エヒター(ドイツ) マン 18:42:23
 6     508 アゼベド(ブラジル) タトラ 19:53:31
 7     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 19:28:39
 8     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 20:16:11
 9     503 ファンフリート(オランダ) マン 20:54:25
 10 (1)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 20:58:49
 13 (2) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 22:41:25
 18 (3)   517 ジュバンテニー(スペイン) マン 23:53:40
 19 (4) (2) 513 菅原義正(日本) 日野 24:03:45
 20 (5) (3) 516 エルフリンク(オランダ) メルセデス 24:12:05
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


1号車菅原義正/杉浦博之組


2号車菅原照仁/鈴木誠一組


イキケへのSSで大躍進を遂げた菅原照仁


砂漠のロングステージを走りきって安堵の鈴木誠一ナビゲーター


初挑戦の砂丘を乗り切った杉浦博之ナビゲーター


順調に砂丘ステージをクリアした菅原義正


砂丘をバックにビバークに到着した1号車