2011/01/13 CHILECITO-SAN JUAN
Liaison 180km / SS 532km  Total 712q

アンデス山麓の山越えステージを無難に終了
2台の日野レンジャーは排気量10リッター未満のワン・ツーを堅持

2011年ダカールラリー、13日の行程はアルゼンチンのチレシトから南下してサン・ユアンへ。アンデス山麓を舞台に622kmに及ぶロングSSが行われた。同SSは再び前後2 パートに分けられ、ワジ(枯れ川)の谷を行くピストで標高3200m超の山を越える224kmの前半部分を終えると舗装路のニュートラルゾーンを160km移動。その後やや高速区間となる後半部分238kmの競技に臨むというものだった。しかし、主催者はS字形の後半部分の一部をショートカットして行程を90km短縮。このためSS距離は532kmとなり、競技者の到着は若干早まった。

いよいよ終盤戦を迎えた今大会、チレシトから先には難易度の高い砂丘越えなどは存在しないが、それ以外にもコース上には様々なリスクが存在する。ここまで築き上げたポジションをふいにしないよう確実にミスなく走りきることが求められる場面だ。日野チームスガワラの2台の日野レンジャーはこの日も着実な走りを披露し、2号車菅原照仁/鈴木誠一組は7番手スタートからトラック部門総合9位/市販車クラス1位/排気量10リッター未満クラス1位の好ポジションでゴール。1号車菅原義正/杉浦博之組も同じく総合26位/市販車クラス7位/10リッター未満4位で無事にSSを終了した。

この結果により、累計順位で2号車はトラック部門総合9位/市販車クラス1位/排気量10リッター未満1位の座を堅持。一方1号車は総合11位/市販車クラス3位/10リッター未満2位と、10リッター未満クラスのワン・ツー体制を守っている。

明日14日はサン・ユアンからコルドバへ戻る行程。序盤に砂丘を含むSSは二輪・四輪部門の555kmに対し、トラック部門はSSの途中から走り始めるため266kmと短く、序盤の砂丘も通らない。とはいえゴールまであと2ステージという気の抜けない状況だけにメカニックたちは細心の注意を払って車両の点検にあたっていた。

※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


 
1号車ドライバー・菅原義正のコメント
今日のSSの最後はワジの河原に観客席まで作ってあるギャラリーステージに引き回されました。例年最終日にアクシデントでリタイアするチームもあるので、最後まで気を引き締めて慎重に行きたいと思っています。


 
1号車ナビゲーター・杉浦博之のコメント
終盤戦なのでクルマを壊さないように路面に気をつけたナビゲーションを心がけているつもりです。ここまでびっくりするような砂丘を越えてきて、あと2日と思うと感慨深いものがありますね。


 
2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
今日のステージは暑かった。路面が堅いので走行負荷はそれほど高くなかったはずですが45℃くらいはあったようで水温が108℃まで上がりました。埃も酷く、気を遣うSSでしたね。あと2日間は余裕を持って走り、ちゃんと結果をまとめたいと思います。


 
2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
クルマは大きな問題はありません。テストの一環としてリアのスタビライザーを仕様の違うものに交換するのと、ショックアブソーバーの高速側を少々調整するくらいです。


 カミオン部門SS順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 05:12:02
 2     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 05:23:06
 3     502 カビロフ(ロシア) カマズ 05:25:06
 4     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 05:26:39
 5     520 デュイステル(オランダ) イベコ 05:29:32
 6     503 ファンフリート(オランダ) マン 05:31:10
 7     537 アルデサース(カザフスタン) カマズ 05:37:02
 8     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 05:39:58
 9 (1) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 05:53:06
 10     507 エヒター(ドイツ) マン 05:53:43
 13 (2) (2) 516 エルフリンク(オランダ) メルセデス 06:08:58
 14 (3)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 06:14:43
 17 (4)   517 ジュバンテニー(スペイン) マン 06:19:46
 18 (5)   538 ベリーナ(イタリア) ジナフ 06:22:24
 22 (6) (3) 533 スタム(オランダ) メルセデス 06:38:56
 26 (7) (4) 513 菅原義正(日本) 日野 06:50:47
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります

 カミオン部門総合順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 44:08:40
 2     502 カビロフ(ロシア) カマズ 44:39:11
 3     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 47:07:23
 4     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 49:42:46
 5     507 エヒター(ドイツ) マン 49:46:47
 6     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 51:14:16
 7     503 ファンフリート(オランダ) マン 54:39:21
 8     537 アルデサース(カザフスタン) カマズ 54:53:45
 9 (1) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 57:46:00
 10 (2)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 61:25:03
 12 (3) (2) 513 菅原義正(日本) 日野 63:21:47
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


1号車菅原義正/杉浦博之組


2号車菅原照仁/鈴木誠一組


ビバークに到着し、末次健一メカニックに状況を伝える菅原照仁


2号車の燃費を計算する鈴木誠一ナビゲーター


ラ・リオハのビバークで整備作業の打ち合わせをするメカニックたち


終盤戦の入念な点検整備を受ける日野レンジャー