2011/01/10 ANTOFAGASTA-COPIAPO
Liaison 268km / SS 508km  Total 776q

波乱の大砂丘を越えてコピアポへ
排気量10リッター未満クラス・ワン・ツーを奪還

後半戦の山場は続く。10日の行程はチリのアントファガスタからコピアポで、268kmの移動区間で南下したあとアタカマ砂漠の中心部を舞台に508kmの競技区間(SS)が設定された。距離が長い上にアップダウンが激しく標高はおよそ2000mから200mまで変位、砂丘も4箇所にわたって用意され、埃の酷い丘陵を行くオフピストなど路面が多彩に変化するステージであった。

日野レンジャー2台でトラック部門の市販車クラスに参戦している日野チームスガワラはこのSSを的確な走りでクリア。この日18番手スタートの2号車菅原照仁/鈴木誠一組はCP(チェックポイント)2を16位で抜けると難易度の高い砂丘をクレバーにクリアしてCP4で9位にポジションアップ。その後も順調に走り続けてSS総合10位/市販車クラス1位/排気量10リッター未満1位でゴールした。一方、1号車菅原義正/杉浦博之組はとりわけ慎重な走りを心がけ、13番手スタートからCP2で28位に後退。しかしCP5までに10リッター未満クラスの2位を争っているJ・エルフリンク組(メルセデス・ベンツ・アクサー)をパスして11位に浮上すると同16位/市販車クラス3位/10リッター未満2位で無事SSを終了した。

この結果によりトラック部門の累計順位で2号車が総合11位/市販車クラス2位/10リッター未満クラス1位を堅持する一方、1号車は総合13位/市販車3位/10リッター未満2位にポジションを上げ、10リッター未満クラスのワン・ツー体制を再び確立した。

11日はここコピアポのビバークを基点に235kmのループ状コースで競技が行われる。距離は短いものの難易度の高い砂丘越えが何箇所も設定されており、今大会最大の山場となりそうだ。ビバークでは日野メカニックたちが未明まで点検整備を行って万全の体制を整えていた。

※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


 
1号車ドライバー・菅原義正のコメント
今日はとりわけ慎重にクルマを大事に走ることを心がけました。明るいうちに帰るのが目標だったのですが、ギリギリで日没となりましたね。おかげでノートラブル、ノーパンク、ノースタックで難しいSSを終えることが出来ました。明日(11 日)も難関が続きますが一歩一歩気をつけて進んでいきます。


 
1号車ナビゲーター・杉浦博之のコメント
キツイ一日でした。ナビゲーションも砂丘もエスケープできないところが多く、トラックには大変。さすがに疲れましたが明日も気合で頑張ります。


 
2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
砂丘といっても大きな砂の山は登りが急でトラックはまっすぐ登れないところやキャンバーで転倒しそうになる危ない場面もありました。でも、丁寧な走りを心がけてクルマにダメージなく抜けてこられました。長くて疲れましたが、上手くいった一日ですね。


 
2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
日中は暑くて負荷の掛かる上りでは水温が100℃を越えることがありました。下りで冷ます感じで上りのアクセルを緩めるほどではなかったです。ミッションやエンジンオイルの温度も高めで、今年対策したもののフィアンバラに行くときがちょっと心配です。


 カミオン部門SS順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 06:01:12
 2     502 カビロフ(ロシア) カマズ 06:33:01
 3     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 06:38:07
 4     504 ロプライス(チェコ) タトラ 06:42:48
 5     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 07:29:12
 6     537 アルデサース(カザフスタン) カマズ 07:29:36
 7     507 エヒター(ドイツ) マン 07:33:39
 8     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 07:38:23
 9     520 デュイステル(オランダ) イベコ 08:11:44
 10 (1) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 08:17:07
 14 (2)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 09:17:06
 16 (3) (2) 513 菅原義正(日本) 日野 09:55:28
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります

 カミオン部門総合順位
総合 市販 10L No. ドライバー(国籍) メーカー タイム   
 1     500 チャギュイン(ロシア) カマズ 32:42:00
 2     502 カビロフ(ロシア) カマズ 32:45:27
 3     504 ロプライス(チェコ) タトラ 33:11:36
 4     512 ニコラエフ(ロシア) カマズ 34:34:28
 5     507 エヒター(ドイツ) マン 36:11:52
 6     518 マルデーブ(ロシア) カマズ 36:46:00
 7     506 ヴィラ(スペイン) イベコ 38:36:56
 8     537 アルデサース(カザフスタン) カマズ 41:10:46
 9     503 ファンフリート(オランダ) マン 42:21:38
 10 (1)   528 ベリンガー(ドイツ) マン 42:21:38
 11 (2) (1) 526 菅原照仁(日本) 日野 43:46:01
 13 (3) (2) 513 菅原義正(日本) 日野 46:50:59
※括弧内は各クラスの順位(市販車及び10L未満)
※順位は修正版のため暫定記載の日野自動車HPと異なる場合があります


1号車菅原義正/杉浦博之組


2号車菅原照仁/鈴木誠一組


2号車菅原照仁/鈴木誠一組


SSを10位で終えた2号車


コピアポに無事到着した2号車菅原照仁


ビバークでメカニックに状況を伝える鈴木誠一ナビゲーター


コピアポのビバークに到着し、テントで寛ぐ菅原義正/照仁