2005/01/05 SMAR-ZOUERAT

モーリタニアのふるい落しステージを好調にクリア
明日からのマラソンステージへ向けて入念に整備

 5日の行程はスマラ〜ズエラ。ラリーはスマラ南部の国境を越えて今大会のメインステージとなる3つ目の通過国、モーリタニアへと入った。モロッコ/モーリタニア国境は近年何度も通過している箇所で、ズエラへのSSも98年のコースにかなり似通った内容である。
 ズエラは1960年代に開発された鉱山の町。鉄鉱石を大西洋岸のヌアディブまで運ぶ鉄道の起点としても知られる。強い風で砂塵が舞い上がり、晴天でも遠くの視界はぼんやり。いよいよラリーの核心部であるモーリタニアの砂漠にやってきたことを嫌でも感じさせる。
 SSは492kmと本格的に長いが、とりわけ序盤は高速で飛ばせるパワー勝負。ただしCP(チェックポイント)1以降には何度か砂丘越えも現れる。この日までカミオンは2輪、4輪のあとでスタートするため出走時間が遅めだが、1号車は明るいうちに、2号車も日没後間もなくゴールできた。なお、明日からはオート・カミオン部門として統合され、混走でスタートが切られる。
 そしてチームスガワラの日野レンジャー2台はやっとパリ・ダカらしくなってきたこのステージで健闘。1号車がカミオンクラス9位、2号車が同22位でゴールし、総合順位でもそれぞれ1号車がクラス13位、2号車が21位へと浮上した。すでに複数の強豪選手が戦列を去っており、カミオンクラスでも昨日、ダフのG・デルーイ組が転倒を喫したほか、クラッシュしたり、リタイアする車両も少なくない。順調に調子を上げているチームスガワラの日野レンジャーはこれから差し掛かる山場での躍進に期待が掛かるところだ。
 明日は最大の難関の一つとなる1回目のマラソンステージが始まる。ティシットまで今大会最長660kmのSSのあと、車両は速やかにパルクフェルメ(車両保管場)に納められて翌朝ティジカへのスタートまで一切の整備を許されない。実質的に2日間連続走行となるため、ここでトラブルを発生させると大きな遅れにつながる。この日はアシスタンスは競技者の後にスタートするため到着が遅くなったが、万全を期すべく日野自動車及び販売会社派遣の3名のメカニックは未明まで入念な整備作業を行っていた。

1号車ドライバー・菅原義正のコメント
今日は上手く行き、気持ちよく走れました。燃料キャップが上手く閉まってなくて軽油が漏れた程度でしょうか。自分も元気ですよ。

1号車ナビゲーター・羽村勝美のコメント
最初は高速の一本道で後半はオフピストでカップを切る箇所がありました。いよいよパリ・ダカっていう感じですね。

2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
2号車は何故か最高速が1号車ほど伸びないのですが、砂に入ったら快調そのもの。といっても今日の砂丘はリエゾンみたいなものでした。

2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
とくに直すところはありませんが、1号車のリアボディ周辺から異音がするようなので増し締めを。ナビとしてはミスコースもなくゴール出来て良かったです。


 カミオン部門SS6暫定順位
 1  515 V.チャギュイン カマズ 4h 43' 22"
 2  524 H.ベックス ダフ 5h 01' 24"
 3  520 F.カビロフ カマズ 5h 02' 39"
 4  555 H.ステイシー マン 5h 04' 21"
 5  519 K.ロプライス タトラ 5h 08' 38"
 6  518 A.デ・アヴェゼベド タトラ 5h 09' 47"
 7  516 G.デルーイ ダフ 5h 14' 24"
 8  564 W.バンギンケル ジナフ 5h 20' 38"
 9  500 菅原義正 日野 5h 43' 00"
22  501 菅原照仁 日野 6h 21' 09"

 カミオン部門総合暫定順位
 1  515 V.チャギュイン カマズ 11h 02' 27"
 2  520 F.カビロフ カマズ 11h 28' 02"
 3  518 A.デ・アヴェゼベド タトラ 11h 36' 26"
 4  524 H.ベックス ダフ 11h 36' 33"
 5  519 K.ロプライス タトラ 11h 38' 45"
 6  555 H.ステイシー マン 11h 51' 55"
 7  521 J.デルーイ ダフ 12h 36' 02"
 8  564 W.バンギンケル ジナフ 13h 04' 10"
13  500 菅原義正 日野 13h 34' 02"
21  501 菅原照仁 日野 14h 33' 39"

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