2005/01/10 ATAR-ATAR

後半戦の山場を5、7位でゴール
11日のSSはコース状況悪化により大幅短縮へ

 10日、テレフォニカダカール2005は後半戦の初日、アタールを基点としたループ状のコースで483kmのSSを行った。12月31日のスーパースペシャルステージを経て1日にスタートした今大会だが、16日のダカール最終ゴールまで後半戦は7日間。実質的な競技は最終日を除く6ステージと短く、中でも10日までのモーリタニアステージ2区間が難易度の高さと共に最大の山場と目されている。終盤のマリ、セネガルに入るともう難しい砂丘越えはなく、堅い未舗装路でのスピード勝負や木立の間を縫うリスキーなステージの連続となるためだ。
 今大会唯一のループコースはアタールの北東部を時計回りに一周してくるもので、ズエラ〜ティシットのルートと同じエリアを通過する。路面は基本的に砂でスピードに乗る堅い路面もあるが、ラクダ草と高い砂丘の組み合わせや高さが10m以上に及ぶなど難しい砂丘越えがふんだんに盛り込まれ、スタックや転倒などで遅れる参加者が相次いだ。なお、この日も曇天で強い風が吹く不順な天候。主催者ASOコース・ディレクターのパトリック・ザニロリはこの悪天候がコースの難易度を30%増しているとコメント。強風で運ばれて砂漠の砂が柔らかくなっているとして、11日のアタール〜キッファ間のSSを当初の658kmからCP2までの400kmに短縮することを発表した。
 このSSでコンパクトな車体にパワフルなエンジンと熟成されたサスペンションというパッケージを持つチームスガワラの日野レンジャーは本来のパフォーマンスを遺憾なく発揮。1号車が排気量10リットル以下の車両トップとなるカミオンクラス5番手、2号車も7番手で無事ゴールした。これにより、この日までの累計タイムによる総合順位で1号車は3位、2号車も5位のポジションをキープ。排気量10リットル以下の車両としては4番手にG・ヴィスマラのメルセデスベンツ・ユニモグが挟まっているが、2台のレンジャーは無理をせずに序々にタイムを詰めていく作戦だ。

1号車ドライバー・菅原義正のコメント
コース的には大きな砂丘とキャメルグラス、ドライレイクに岩場、さらに堅い山の上り下りと変化に富んだステージでした。4位のヴィスマラにタイム差をつけようと途中で追い抜いたのですが、終盤に再び追いつかれました。

1号車ナビゲーター・羽村勝美のコメント
明日のSSが短くなったので、燃料(燃費)の心配をそれほどしなくて済みます。今日は砂丘がすごかったのと、ミスコースするところが何箇所かありました。

2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
今日はあぶないので気をつけて走りました。路面が砂埃で見にくかったり、キャメルグラスのでこぼこから砂丘の上りにつながるなど、これまでのダカールラリーと違う難しさがありましたね。

2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
後半戦に入って順位が固まってきたせいか、他車にあまり出会いませんでしたね。ミスコースは一回。クルマは全く快調です。


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 カミオン部門SS10暫定順位
 1  520 F.カビロフ カマズ 7h 49' 49"
 2  515 V.チャギュイン カマズ 8h 06' 58"
 3  521 J.デルーイ ダフ 8h 15' 53"
 4  524 H.ベックス ダフ 8h 25' 46"
 5  500 菅原義正 日野 8h 29' 04"
 6  503 G.ビスマラ メルセデス 8h 30' 46"
 7  501 菅原照仁 日野 8h 39' 40"
 8  517 M.ビアシオン イベコ 8h 57' 33"
 9  522 M.アレン イベコ 8h 59' 09"
10  530 R.チボー ダフ 9h 00' 08"

 カミオン部門総合暫定順位
 1  520 F.カビロフ カマズ 37h 47' 51"
 2  524 H.ベックス ダフ 40h 05' 10"
 3  500 菅原義正 日野 42h 14' 36"
 4  503 G.ビスマラ メルセデス 42h 25' 48"
 5  501 菅原照仁 日野 43h 33' 28"
 6  517 M.ビアシオン イベコ 43h 56' 43"
 7  521 J.デルーイ ダフ 44h 58' 37"
 8  522 M.アレン イベコ 45h 15' 23"
 9  543 P.ライフ マン 45h 24' 56"
10  542 K.サドラウー マン 46h 24' 23"

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