2005/01/07 TICHIT-TIDJIKJA

難関ステージで1号車が総合3位に大躍進
7日の競技はキャンセルされリエゾンでティジカへ

 今大会1回目のマラソンステージの前半、ズエラ〜ティシット間660kmのSSは大半の競技者が夜半までにティシットに到着出来ない過酷なステージとなった。明るいうちにゴール出来たのは2輪10台ほどと4輪5台のみ。幾重にも連なる砂丘群やスピードの上げられないラクダ草の繁茂した砂地の丘陵、そして急な崖下りなど、難易度の高さと同時に一斉スタートが切れずに出発時間が遅れたため殆どの競技者はコース上で日没を迎えることに。スピードはさらに低下し、スタックやクラッシュのほか、ガス欠に見舞われる車両が続出する修羅場となった。
 このため主催者は6日晩、7日のSSの短縮を決定。さらに朝になって全面的なキャンセルを改めて発表した。競技者全員はティシットを午後12時半に出発。ティジクジャまでリエゾンで移動し、競技は明8日のティジクジャ〜アタール間から再開される。
 このSSでチームスガワラの日野レンジャー2台は過酷なステージを得意とする持ち前のパフォーマンスを発揮。今大会に向けた車両製作の段階で燃料タンク容量を増量したことが的中し、大排気量大型クラスのライバルがガス欠やスタックなどで遅れるのを尻目に大ベテラン菅原義正がステアリングを握る1号車が見事今大会最上位となるカミオンクラス2位を獲得。総合順位でもカビロフのカマズ、べクスのダフに続く3位、排気量10リットル以下車両のトップに大躍進した。2号車もドライバーとして初出場となる菅原照仁が大健闘を見せ、ノーパンク、ノースタックの末4位でSSをゴール。総合順位も6位に浮上し、排気量10リットル以下の車両の中でも4番手へとポジションを上げた。
 1号車がティシットへ到着したのは午前12時前。2号車も午前2時頃と長時間の運転で乗員はそれぞれ疲労の色が濃かったが、食事を取りながら元気にステージの内容を話し合うなど余裕を見せ、カミオンクラス上位入賞と排気量10リットル以下クラスのワン・ツー・フィニッシュという目的に向けて気力の充実ぶりを感じさせた。車両もキャブマウントロック部分の緩みといった細かい調整事項のほかにパンクはもちろん大きなトラブルはなし。8日は前半戦最後の行程となるティジクジャからアタールまで361kmのSSに臨む。

1号車ドライバー・菅原義正のコメント
長時間運転用の特製フリースパンツも効いて無事走りきれましたが、長かった。この日のために燃料タンクを大きくしておいて本当に良かった。みんな元気でティジカへ向かいます。

1号車ナビゲーター・羽村勝美のコメント
ロプライスのタトラやチャギュインのカマズなど強豪ライバルが埋まっていたり止まっていたり。その間をすりぬけてきましたが、正直疲れた。振動で後頭部をしたたか打ったのもあってクルマから降りたらガクっときました。

2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
路面もナビゲーションもそれほど難しいとは思いませんでしたが、色々止まっていましたね。こちらはごく快調。鈴木さんのナビゲーションも良く、長かったですが、気持ち良くゴール出来ました。

2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
度重なる振動で1号車も2号車も後ろ側キャブマウントの緩みが出たり、細かいのはありますが、溶接するような修理箇所はなし。それより自分のお尻が痛くて痛くてたいへんです。


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ビバークにて車両のチェック>>

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長時間運転の後、遅めの夕食をとる>>

 カミオン部門SS8暫定順位
キャンセルのため順位発表無し

 カミオン部門総合暫定順位
 1  520 F.カビロフ カマズ 23h 11' 03"
 2  524 H.ベックス ダフ 24h 48' 45"
 3  500 菅原義正 日野 26h 43' 36"
 4  503 G.ビスマラ メルセデス 26h 55' 25"
 5  517 M.ビアシオン イベコ 27h 02' 16"
 6  501 菅原照仁 日野 27h 53' 28"
 7  522 M.アレン イベコ 28h 30' 43"
 8  543 P.ライフ マン 28h 47' 00"
 9  542 K.サドラウー マン 29h 33' 37"
10  521 J.デルーイ ダフ 29h 36' 54"

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