2005/01/14 KAYES-TAMBACOUNDA

1号車がSS2位で気を吐く
明日は最終ゴール地、ダカールへ

 14日の行程はカイエ〜タンバクンダ。競技の舞台はマリ共和国からいよいよ最後の通過国、セネガルへと移った。この日のステージはマリ/セネガル国境に程近いカイエのビバークからまずは前日のSSゴール地点、金鉱山の町サディオラまで93kmリエゾンで移動。やはり前日の逆走で始まるSSはしばらく南下したあとニジェール川を渡ってセネガルへ。有名なニオコロ・コバの国立公園の北側をかすめてタンバクンダへ至る529kmという最後のロングSSである。路面は堅い土漠が中心でサバンナやブッシュの中を行く狭いピスト。小さい村を幾つも通過し、ウオータースプラッシュもある。隠れたリスクを察知しながら慎重に走ることが肝要なステージだ。タンバクンダからはダカールのゴールまではあと637km。文字通り最後の踏ん張りどころである。
 カミオンクラスに参戦しているチームスガワラの日野レンジャーは13日のステージで1号車がG・ヴィスマラのメルセデス・ベンツ・ユニモグを再逆転して排気量10リットル以下車両のトップとなる総合3位に復帰する一方、2号車はターボの不調からペースが鈍り、総合6位は守ったもののSS順位は27番手にとどまった。1号車とヴィスマラのタイム差は僅かに10分。カミオンクラスでは終盤までに各順位のタイム差は相応に開くのが普通だけに今大会の激戦ぶりが窺い知れるところで、16日にラックロゼにフィニッシュするまで勝負はつきそうにない。
 こうした状況の中、カイエのビバークでは日野自動車ならびに販売会社から派遣された3名のメカニックに対し、菅原義正がチーム一丸となって最後まで戦おうと檄を飛ばし、全員が改めて気を引き締めた。1号車はもちろん、2号車もターボチャージャーを交換したあと各部を点検してリフレッシュ。メカニックの作業中に2人のナビゲーターはロードブックの予習を済ませ、ドライバーは休息をとるなど、万全の体制で14日のSSに臨んでいる。
 そして、この区間で最後のプッシュをかけた1号車は見事、今大会中最上位となる2位でゴール。後続のホコリの中で位にとどまったヴィスマラに対し、総合順位のタイム差を見事47分に拡大してみせた。一方、2号車はキャブアーチが破損するトラブルに見舞われて23位でゴール。総合順位は一つポジションを下げて7位となったが、排気量10リットル以下車両の中では1号車、ヴィスマラに続く3番手につけている。
 タンバクンダ空港の一角に設けられたビバークでは一足先に到着していたアシスタント部隊が競技車を出迎え、ビバーク地での最後の整備点検を行った。1号車は目だったトラブルはなく、明日15日は569km、うちSS225kmの行程で目的地ダカールへ到着する。

1号車ドライバー・菅原義正のコメント
今日は狭い木立の間を抜けるところもあってカミオンには大変でしたが、今日貯金をしておかないととやるだけやりました。タイミング良く、われわれの前にスタートしたクルマのペースが速く、ホコリもなくクリアな中で走れたのもラッキー。最高速も時速140km台の後半まで出ました。自分で言うのもなんですが、最高の出来。タイム差もついたので明日は抑え気味で行きます。

1号車ナビゲーター・羽村勝美のコメント
ロードブックの変更点の距離が合わず、現場対応でナビしたり、分かれ道を慎重に選んだり、ナビゲーターとしても色々ありました。後半戦は通常もう少しタイム差がつくのですが今回は思うように行かずピリピリする緊張感で胃が痛いです。やっぱり2人乗車は忙しいですね。

2号車ドライバー・菅原照仁のコメント
キャブアーチがクラックが入り、振動が出ていましたが、途中で大きな音がして壊れ、その後はゆっくりはしってきました。順位は仕方ないですね。

2号車ナビゲーター・鈴木誠一のコメント
ビバークで溶接修理するので、明日はダカールに問題なくゴールできるはずです。


photo
ダカールに向け念入りな整備を行う>>

 カミオン部門SS14暫定順位
 1  516 G.デルーイ ダフ 6h 32' 14"
 2  500 菅原義正 日野 6h 56' 52"
 3  520 F.カビロフ カマズ 7h 03' 23"
 4  567 Z.ダラズシ マン 7h 13' 11"
 5  521 J.デルーイ ダフ 7h 13' 47"
 6  522 M.アレン イベコ 7h 16' 23"
 7  553 P.ビラ マン 7h 18' 22"
 8  524 H.ベックス ダフ 7h 18' 24"
 9  552 J.ゴバエール ジナフ 7h 18' 57"
23  501 菅原照仁 日野 8h 00' 58"

 カミオン部門総合暫定順位
 1  520 F.カビロフ カマズ 67h 35' 58"
 2  524 H.ベックス ダフ 70h 31' 19"
 3  500 菅原義正 日野 73h 32' 10"
 4  503 G.ビスマラ メルセデス 74h 19' 49"
 5  521 J.デルーイ ダフ 75h 18' 54"
 6  516 G.デルーイ ダフ 77h 16' 04"
 7  501 菅原照仁 日野 78h 17' 59"
 8  522 M.アレン イベコ 78h 47' 49"
 9  542 K.サドラウー マン 79h 46' 51"
10  543 P.ライフ マン 80h 08' 10"

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