ティジカからティシットを通り、ネマへ降りる736kmのSSは今大会中最長で、過酷な砂漠ステージとなった。序盤のティシットまでは柔らかい砂の上を走るスピードコースだが、そこからは砂地に堅い根を張ったラクダ草が群生する砂丘へ。中盤はバンピーでスピードが上がらず、車両にも人員にも厳しいの一言だ。カミオンクラスのネマへの到着は時になってから。さらに未明まで遅れて着く選手が相次いだ。この日ティジカをスタートしたのは当初の約半数近い210台。カミオンクラスも新たに4台が不出走となり43台となっている。今大会のルートはお馴染みのビバーク地を巡る格好だが、コース、ナビゲーションともに難易度が高めで、予想以上に序盤から荒れた展開に。このまま推移すると完走率は40%を切る可能性もある。80年代を彷彿とさせる過酷な大会で連続出場22回を誇るベテラン、菅原義正率いるチームスガワラの健闘が期待されるところだが、主催者ASOは10日モプティへの行程に治安上の問題があるとしてステージのキャンセルを発表。10日はモプティではなくバマコへリエゾンで向かい、さらに11日もリエゾンでボボ・ディウラッソへ赴くこととなった。中止の理由はゲリラによる襲撃事件が散発的に発生していることに起因し、フランス外務省経由で安全の保障が出来ない由勧告があった模様だ。
このステージでチームスガワラの日野レンジャープロFTはCP1を7番手で通過。終盤には6番手に上がり、そのままこのSSを6位でゴールし、総合順位の7位を堅持し、後半戦を迎えることになる。
ネマのビバークではアタールから1500kmの道のりでバイパスしてきたアシスタンス勢がレンジャーを待ちうけ、強い風で埃の舞う中で2日ぶりの整備作業を実施。日野自動車派遣の門馬孝之、橋場弘、田中健一郎のメカニック3名は疲れも見せず、各部点検に勤しんでいた。
 | ドライバー・菅原義正
今日は長かった。でもキャメルグラスのところでも乗り心地は良好。新型はとても走りやすくなりました。キャンセルは残念ですが仕方ありませんね。
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 | ナビゲーター・鈴木誠一
砂丘でジャンプ〜着地した際に若干トーインが狂った程度で、今日はほぼノートラブル。クラッチもレリーズをグリスアップしたら直りましたし、大丈夫です。
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 | ナビゲーター・菅原照仁
ここにきてカミオンクラスはクルマもドライバーもレベルが上がっているように感じます。みんな中々壊さない。我々も一層努力しないといけませんね。
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 | メカニック・門馬孝之
ここまでアシスタンスカーで移動してきましたが、予想以上に大変です。今日は2日ぶりにレンジャープロの整備が出来ましたが、大きなトラブルもなく、一安心。
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 | メカニック・田中健一郎
アシスタンスの人たちは移動時間が長くてあまり寝ていません。でも今日はレンジャーの到着まで仮眠出来たのでばっちりです。
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 | メカニック・橋場弘
アシスタンスカミオン(日野プロフィアFU)でここまで移動するのに途中砂丘もありましたが、バイラーさんの運転も上手いのか力強く越えてきました。
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|  |  整備前の打ち合わせ>>
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カミオン部門SS9暫定順位 |
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1 |
410 F.カビロフ |
カマズ |
12h 01' 38" |
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2 |
414 V.チャギュイン |
カマズ |
12h 05' 44" |
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3 |
417 G.デローイ |
ダフ |
12h 06' 55" |
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4 |
412 A.デ.アヴェゼド |
タトラ |
12h 20' 55" |
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5 |
415 K.ロプライス |
タトラ |
12h 25' 07" |
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・ ・ |
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7 |
400 菅原義正 |
日野 |
13h 40' 34" |
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カミオン部門総合暫定順位 |
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1 |
414 V.チャギュイン |
カマズ |
35h 57' 20" |
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2 |
412 A.デ.アヴェゼド |
タトラ |
36h 56' 01" |
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3 |
417 G.デローイ |
ダフ |
37h 50' 30" |
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4 |
410 F.カビロフ |
カマズ |
37h 53' 17" |
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5 |
415 K.ロプライス |
タトラ |
38h 00' 25" |
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・ ・ |
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7 |
400 菅原義正 |
日野 |
42h 11' 31" |
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JRM ASSISTANCE
レース終了後、今回のアシスタンスサービスの詳細なレポートをご紹介いたします。 | |
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